2019年久慈琥珀博物館周辺の「琥珀採掘体験場」から体験に参加していた宮古市の高校生・門口さんが、ティラノサウルス類歯化石を発見し話題となりました。
白亜紀後期久慈層群の地層では、2012年から早稲田大学平山簾教授の通称「平山調査団」による発掘調査(年2回)で、これまで2000点以上の各種古生物化石などが発見されています。
日本国内での肉食恐竜ティラノサウルス類化石は、86年福島県広野町の左足脛骨を始め、近年長崎市や熊本県御船町、兵庫県丹波市、福井県大野市、石川県白山市の齒化石、北海道芦別市など限られた地域で発見されています。
この「ティラノペディア」では久慈層群はじめ2020年4月15日時点でのティラノサウルス一族発掘地、20種類のティラノサウルス類解説、恐竜について~T.rex登場~恐竜と鳥類~恐竜の盛衰などなど簡潔な解説があります。
また、恐竜博士コラムで15人の研究者がコラムを寄せています。
オハイオ州立大 Dr. Lawrence Witmer教授、エディンバラ大学のDr.Steve Brusatte教授、米国カリフォルニア出身中国科学院のDr. Jingmai O'Connor女史などなどで~す。
本書出版以降の2020年・2021年には、また新たな発見のあったことでしょう。続きの最新版発刊が待たれます。
渡辺彰伸博士はAMNH(アメリカ自然史博物館)古生物学部・研究員、ニューヨーク工科大学助教授、白亜紀8000万年~1億1千万年前くらいのティラノサウルス類発見例が世界的に少ない中でこの類型を時系列的に把握・整理しなおす研究の一助となるものです。
米ニューメキシコ州発見の「ススキティラヌス・ヘーゼラエ」93.5~89.3Ma=百万年前、ユタ州から「Morosモロス」96.0Ma、アラスカ州の「Nanuqsaurus hoglundi ナヌークサウルス・ホグランディ」69.1Maなども紹介されています。
fig.28「ティラノサウルス一族のおもな発掘地」より~講談社同書
Dinosau=恐竜人?時代遅れ人? hehehe〜いや必読書?(笑)
発行:講談社 2020年4月15日
監修:渡辺彰伸 第1刷 ¥1600.‐(税別)
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