今日は久慈駅南の久慈市情報交流センター「YOMUNOSU」で、2012年より国内大学や博物館などの研究者・学生・院生・化石愛好家などで構成される久慈層群ボーンベッド集中調査隊の第一次から2023年第二十四次までの調査成果概況を紹介する講演会が開かれました。
主催は久慈市総合政策部政策推進課、「久慈市 太古ロマンのまちづくり講演会」として開催され、久慈市民や市内外の関係者など約50名が平山教授の話に聴き入りました。
久慈市小久慈町大沢田の久慈琥珀博物館「琥珀採掘体験場」側の大沢田川支流域の調査現場からは、これまで30種類(タクサ)3071点の脊椎動物化石が発見されていて、後期白亜紀およそ9051万年前の脊椎動物化石集中層からは大陸縁辺の浅海、湖沼あるいは河口周辺の亜熱帯~熱帯環境中の動植物などの化石・花粉などが産出されています。
圧倒的に多いのはカメ類1117点、そしてワニ類210点、硬骨魚類108点、軟骨魚類596点など当時の環境を反映した脊椎動物化石が数多く見られます。
恐竜類は、竜盤目80点、鳥盤目16点以上約100点が発見されていて、翼竜目(爬虫類)12点も出ています。
今後の発掘調査で、多様な生態系を反映した新しい発見が期待されます。
平山廉教授講演会~YOMUNOSU多目的室 230820@shima
ティラノサウルス類の歯化石等展示~2019年5月・久慈琥珀博物館 @shima
230714付けデーリー東北紙~リンドホルメミス科新種カメ類 下顎したあご化石。
リンドホルメミス科の頭骨はモンゴルのMongolemysより他に未確認で、下顎についての情報は現状未公表。
230714付け岩手日報~発見者は久保佑君(東京礫川小3年)!
2021年には、久慈層群玉川層発見の新種カメ類「アドクス・コハク」も学術報告されています。
講演会後に書籍の販売とサイン会もありました。
恐竜の定義、最新恐竜学、人気者(恐竜)たちの意外な姿、恐竜研究の歴史、巻頭カラー図番では、久慈層群玉川層発見のティラノサウルス類歯化石など解説しています。
*株式会社カンゼン刊 2019年7月8日初版 イラストは小田隆画伯。
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