211102 久慈湾~小袖海岸 県職の皆さんをガイド!‼

 11月2日 岩手県・森林保全課5名のみなさまを諏訪神社下~久慈湾景観~小袖海岸(兜岩・釣鐘洞・五丈の滝・夫婦岩・海女センター)まで案内させていただきました。


 北部北上帯の久慈エリアは、西に石灰岩、チャート、珪質泥岩など遠洋由来の付加体、そして白亜紀前期の花崗岩帯・酸性火山岩帯の影響を受けた地層、その後堆積した白亜紀後期・琥珀や恐竜化石・古脊椎動物化石・植物化石を伴い近年は肉食恐竜ティラノサウルス類歯化石も発見されている久慈層群の地層があります。


(恐竜化石・古脊椎動物化石など発見現場の火山灰分析=9051万年前±α)


 その次の新生代古第三紀・野田層群など(約6300万年~3800万年前くらい)で構成され、久慈川・長内川・夏井川の3河川が蛇行しながら久慈層群・野田層群の比較的柔らかな地層を削って形作られた流域湿地帯が現在の市街地なことを紹介させていただきました。


 また県道や国道が整備・舗装される前の砂利・泥砂道や当時の暮らしについて、盛岡藩・八戸藩時代のたたら鉄や琥珀ザクはじめ船運による物資の移出入~三陸沿岸はもちろん、伊達藩荒浜・相馬・平潟・那珂湊・銚子などとのつながりについても触れさせていただきました。


 思い入れの強すぎる案内を(笑)熱心に聴いていただきありがとうございました。

久慈湾北岸の久慈層群~湾港防波堤~三崎海成段丘 210511©Shima

 久慈湾 手前は玉の脇漁港突堤(波力発電実証プラント)左奥から久慈港~半崎の野田層群~もぐらんぴあ~久慈国家地下石油備蓄基地~久慈層群堆積層~麦生岬~牛島 170316©Shima

玉の脇漁港~二子集落間の坂道、ここまで東日本大震災・大津波の遡上がありました!180618©Shima

大尻地区の「兜岩」右側の岩が鋭く尖っています! 210503©Shima

 釣鐘洞~晴れた日の朝陽で鐘の部分がオレンジ色に染まる光景が見られます。江戸期八戸藩「御領内絵図」にも記された銘所! 200714©Shima

 小袖漁港「あまちゃん」では「袖ヶ浜」左に「春子の灯台」~夫婦岩~海女さんの素潜り実演場所~海女センター~断崖の上に「袖ヶ浜漁協の監視小屋」~かの有名な配置です! 150509©Shima

 海女センター完成前ですねプレハブ小屋が見えてます! 121104©Shima

 流紋岩の「夫婦岩」鉛筆を束ねたような形状の柱状節理!


 柱状節理は5角形や6角形が一般的なんですが、7角形もたまにあるようです!下北半島ジオパークには4角形もある~と、今日の若手職員さんに教えていただきました。


 そういえばネット公開の「国後島」の柱状節理が話題になっていて、その写真をよく見たら~ありました四角形~え~ジオの世界は驚きの連続です(笑)150509©Shima


 東日本大震災・大津波でも切れることのなかった締め縄! 150509©Shima

真ん中に袖ヶ浜漁協の建物~ロケ時の紹介板(2013年) 131104©Shima

春子の灯台へ行き来するあまちゃんファン!上奥は北三陸市(久慈港)131104©Shima

 この道を「いつでも夢を~」とうたいながら海女さん達が下りてきました! 131104©Shima

 監視小屋手前から~袖ヶ浜漁港~遠くに麦生段丘! 150509©Shima

袖ヶ浜遠景~震災後再建の海女センター見えてます! 190527©Shima


 岩手県・森林保全課のみなさま、熱心に聴きかつ質問していただき大変ありがとうございました!

 東北のほかのジオパークなどよく知っていらっしゃる方もあり心強く感じました。

 機会がありましたら、またよろしくお願いします! 211102©Shima

 久慈湾~久慈市街地~久慈市郊外の地質概略です。地理院地図₋地質図に加筆211110©Shima

北三陸geo-history

三陸ジオパークの北部=八戸市~久慈市~宮古市を中心としたジオパーク関係情報です。