180902 北三陸野田村 十府ヶ浦「津波堆積物層序」標本追加作業

 180902 盛岡市立高校 小野寺弘幸教諭が九戸郡野田村十府ヶ浦(米田浜)で津波堆積物層序標本作成の為、追加の剥ぎ取り作業を行いました。

 作業には、野田村教育委員会の中居さんにも立合い及びお手伝いしていただきました。


 今年の2月6日、野田村生涯学習大会で自ら製作した標本を展示し、岩手県沿岸で良好に保存され?しかも最も多い(18層+α)津波堆積物層序を示すことから、三陸沿岸だけではなく北から(千島海溝)の巨大地震・大津波への注意と警鐘について小野寺教諭が講演しました。


 政府の「地震調査委員会」も昨年12月19日、道東沖で今後30年以内にM8.8クラスの巨大地震が起きる確率が極めて高いと警鐘を鳴らしています。


 ご指導いただいた北海道大学の平川一臣名誉教授を始めとして少なくない研究者が「津波堆積物」調査を続けており、今回初めて地震調査委員会が評価するかたちとなりました。


 小野寺弘幸教諭は、作製した「津波堆積物層序」標本を野田村に寄贈していて、野田村保健福祉センター3Fに展示され、約7,000年間にわたる「津波堆積物」標本を確認できます。

 ただし野田村保健センターは土曜・日曜は休み、会議や催事等で多忙の際は見学できません。(要確認)


 また、9月5日設立されました三陸ジオパーク「北部ブロック会議」では、小田祐士村長が現地地先所有者の協力が得られ、有効活用に向け前進していることを示しました。


 2011年3・11東日本大震災等の教訓として、将来また再び発生するかもしれない三陸沖あるいは北からの「巨大地震」への警告・防災教育に是非活用していただきたいものです。

野田漁港の「大唐の倉」~白く見えるのは古第三紀野田層群の火山灰層(約3,000万年前)

 景勝地 北三陸野田村「十府ヶ浦」

細かい円礫・砂礫層が確認できます。
乾くまで半日近く?
岩手県立博物館での展示、小野寺教諭は現在盛岡市立高校勤務
2017年2月岩手県立博物館


2018年2月 野田村生涯学習大会で会場に標本を展示し、野田村の皆さんに確認していただきました。
 2018年2月 野田村生涯学習大会講演より、約5,400年前の十和田中掫(ちゅうせり)火山灰層
2017年12月19日 政府の地震調査研究推進本部資料/長期評価のポイント(概要1)

 野田村保健センター3F展示の「津波堆積物層序」標本(会議・催事などで公開できない場合があります~要ご確認)

170707 岩手県立博物館地質観察会(十府ヶ浦海岸・米田浜)

 北海道大学 平川一臣名誉教授、岩手県立博物館 大石雅之学芸部長(当時)、宮古水産高校小野寺弘幸教諭、野田村「津波語り部」、北三陸ジオパーク推進連絡会会員による観察会

北三陸geo-history

三陸ジオパークの北部=八戸市~久慈市~宮古市を中心としたジオパーク関係情報です。