4月19日(金)早稲田大学国際学術院・平山廉教授と久慈琥珀博物館(新田久男館長)および国立科学博物館·對比地孝亘研究主幹の共同研究グループは、東京新宿区の早稲田大学で共同記者会見を行い、2018年6月24日岩手県立宮古高校の門口裕基さんが同館「琥珀採掘体験場」で掘り出した「歯化石」は獣脚類恐竜・ティラノサウルス類のもので、白亜紀後期では国内初発見!世界的にも発見例が少ない貴重な物と発表した。
記者会見はテレビ局・新聞社などなど多くのマスコミ関係者が取材する賑やかなものとなった。
この記者会見には、発見者の門口裕基さん、岩手県の千葉茂樹副知事・遠藤譲一久慈市長も同席し、今後の調査に期待を示した。
ティラノサウルス類イメージ画像は、小田隆画伯(大阪芸術大学准教授)が例えば中国産小型恐竜「ディロング」=皇帝竜としたもの!
ティラノサウルス属はティラノサウルス・レックス(T-REX)1種だけで、北米発見の肉食恐竜を指します。
今回発見の歯は「ティラノサウルス類」のものとなります。
世界では、中国·モンゴル·アメリカ·カナダを中心に20種以上が発見されていて、国内では白亜紀前期の確実な発見が3例のみ、白亜紀後期では国内初となります!
白亜紀前期末から後期前半の発見例が少なく世界的にも貴重、今後の発見によってティラノサウルス類進化の連続性を検証する重要なミッシングリンクと期待されます。
別冊日経サイエンス220
「よみがえる恐竜 最新研究が明かす姿」
真鍋真編~2017年6月15日1版1冊
第1章 恐竜の大型化と小型化
王者の系譜 ティラノサウルスの実像
著者:Stephen Brusatte
エディンバラ大学UK.Prf.
監修 真鍋真
(原題名 Rise of the tyrannosaurus)
翻訳協力:古川奈々子
*図「T.レックスの仲間たち」より
190324 第15次調査団~夜の勉強会、これまでの成果を報告する平山廉団長(早稲田大学国際学術院教授、久慈市Hみちのく)*研究試料~データは解像度・色彩等調整済
170814 調査団夕食後の勉強会~對比地孝亘 東京大学講師・国立科学博物館共同研究員
「平山調査団」調査現場~2018年8月
Family tree of the tyranosaur "Timurlengia euotica" ~中央アジア・ウズベキスタンの発見
図:Prf.Steve Brusatte
Edinburgh大学 UK
(2016年3月15日:ABC Newsより)
*空白の白亜紀後期 約1億年前~約8000万年前のティラノサウルス類恐竜化石が中央アジアウ·ズベキスタン北部Kyzylkm砂漠から発見されていました。
過去に発掘されていたもので、大きな脳を持つ構造の頭部も見つかっています。
「a horse-sized hunter with a big brain~」約2.5mと馬くらいの大きさで、大きな脳を持ち体重は250kg前後
「~blade-like teeth suitable for slicing through meat,~」獲物の肉を薄く切り裂きやすい刀刃状といいます。
この「ティム―レンギア」が生きていたのは約9000万年前とし、これまで空白だった約2000万年間~この間にティラノサウルス類が、どのようにタルボサウルスやT-rexなどへ巨大化·進化したのか~解明する手掛かりとなります。
今回の久慈琥珀採掘体験場で発見のティラノサウルス類歯の化石に続いて、さらに多種類の古脊椎動物化石、恐竜化石、ティラノサウルス類化石など発見の期待が高まります。
久慈層群や同じ時代の種市層群の、どこかにまだまだ大きな化石が眠っているはずです!
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