2012年開始以後恐竜化石発見が続く久慈市大沢田川支流・久慈層群(白亜紀後期およそ9000万年前)調査の「平山調査団」=団長・平山廉早稲田大学国際学術院教授 一行は3月24日久慈入り翌25日から31日まで1週間の調査を実施しました。時々雨が入った日もありましたが、前半は暖かく順調に発掘作業が進められたところです。
今回の調査では、約150点の古生物・古脊椎動物化石などが発見されています。現大沢田川流域調査地のボ―ンベッドは、およそ9000万年前当時河川流域の湖沼や河口域と目され、サメの歯・カメ化石・竜脚類恐竜の歯・不思議な「マユモドキ」などが数多く発見されたようです。
30日夜は、既に帰京のメンバーが多く最後まで残った学生さんも、大都市圏のCOVID-19禍を避け如何に出発地へ戻るか思案中、発掘した化石の検分・整理記録などを進めながら相談中でした。
2018年夏・白亜紀後期アジア初のティラノサウルス類歯化石が発見され、今後ティラノサウルス類化石発見があれば「新種」である可能性が高くなっています。
次回第18次調査は、7月末或いは8月盆前と予想されます。これからも恐竜を始め各種古生物化石が発見されることで生物進化の仕組み解明に寄与し、久慈や北三陸、三陸海岸自体が世界的な学術貢献をすることとなるように思われます!
戦後日本初の恐竜化石が岩泉町茂師海岸で発見され、今年2月には気仙沼市で発見された球状の歯を持つ三畳紀前期の海棲爬虫類頭骨が「アジア初」と鑑定されています。
2016年東京大学学生・古村俊行さん発見化石を東京都市大学・中島保寿准教授が鑑定・発表したものです!国立科学博物館展示の魚竜「ウタツリュウ」も南三陸町で発見されています!
今後の久慈層群調査に期待しながら、このCOVID-19禍が早く収まり、国内研究者・学生・同好の皆さんが安心して調査に参加できるよう祈るところです!
東京大・愛媛大・東京学芸大・日本大学などの学生・研究者や一般の愛好者・家族など延べ30名参加でしたが、30日夜は入替わりで残りメンバーも発掘品整理など忙しく、翌日は各々帰路となり慌ただしい一夜でした!
今回調査結果や夏の第18次調査で新しい発見が期待され、そのことによって白亜紀後期久慈層群玉川層中の約9000万年前の環境や棲息した古生物などについて徐々に解明が進むものと思われます。
ミャンマーの約9900万年前地層からは、鳥類?原始鳥類?の頭部や恐竜の羽毛が封入された琥珀が近年発見されています。久慈層群でもティラノサウルス類など恐竜化石の新発見が大いに期待されるところです!
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